ZEB
経済産業省は2009年11月、業務用のビルで省エネを進めてトータルのエネルギー使用量ゼロを目指す「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」化に向けた新たなビジョンの提案や、課題とその対応策をまとめた報告書を発表しました。同報告書では、ビルの省エネ格付け制度や建築物のエネルギー使用量の総合評価制度などを盛り込み、ZEB化を2030年までに新築ビル全体で実現することを提言しています。
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギービル)とは?
- 省エネや再生可能エネルギーなどの利用で、建物で消費されるエネルギー量を限りなくゼロに近づけるという考え方で建てられたビルのことです。地球温暖化が問題となっている現在、日本のエネルギー消費量の3割を占めると言われる、オフィスの省エネ強化が求められています。
吉住工務店では、設計部門が社内プロジェクトの中心となり、
ZEBの実施設計に向けたワーキングを始動しています。
既に以下のテーマについて設計や検討を進めており、多くの課題や環境負荷低減へのインパクトを創造します。
- ●パッシブ建築の最適導入(外気を利用した夜間冷房など)
- ●天気変化に即応するブラインドと照明、さらには昼光利用に伴う冷房負荷増大も加味したブラインド・照明・空調の最適統合制御
- ●セキュリティー情報(人の入退室情報)を活用した照明・空調・OA機器制御
- ●個人(タスク)と周囲(アンビエント)を分割した照明・空調
- ●都市の未利用エネルギーの活用方法として河川熱、下水熱などのヒートポンプを利用
- ●テナントビルの場合はオーナーとテナントのインセンティブ乖離、汎用性を確保する必要性(自社ビルのような思い切った省エネ設計が難しい)といった課題への対応
※参照:http://www.meti.go.jp/report/data/g91124dj.html